高齢者が「てんかん」を起こす確率は急激に高くなるそうで、
脳梗塞や脳出血を患うと将来てんかんを起こす割合が50%
~70%と高くなるそうです。
他にも頭部外傷、アルツハイマー病などの神経変性疾患、脳腫瘍などが原因と
なります。脳に何らかの障害や傷があることで起こるてんかんが「症候性てんかん」です。また、高齢者のてんかんの3分の1程度が、原因不明の「特発性てんかん」です。
てんかんも色々な原因が引き起こす病気なんですね。特に
認知症など見分け方が非常に大切になってくる気がします。
認知症と思って見逃すこともあるんじゃないでしょうか?
高齢者のてんかんは意識障害があるものの、けいれんが起こらない複雑部分発作が多いのが特徴です。認知症と間違われやすい点に、発作中のけいれんがなく、その間の記憶がなったり、発作後はもうろう状態が数時間から数日間続くことがあります。
また、発作中に時間や場所の感覚がわからなくなることがあますが、特に最近の出来事を忘れるが、昔の出来事はよく覚えている「記憶障害」が起こったり、怒りっぽくなるなどの感情障害がある部分は認知症と似ています。
確かに昔のことは覚えているが最近のことがわからなかったり、
感情障害など一瞬認知症かな?って思ってしまいますね。
認知症とてんかんの主な違いはなんですか?
認知症とてんかんには、主にこんな違いがあります。
・状態の良いとき、悪いときの差が大きい
・記憶がないときとあるときがある
・3~5分程度、意識がとぎれることがある。
・体をゆする、ボタンをいじる、口をぺちゃぺちゃするなど、自動症と呼ばれる症状が出て、比較的短時間で元に戻る
また、半数ぐらいの人は、発作の前に「気持ちが悪い」、「めまいがする」、「昔の風景
が頭に浮かぶ」などの前兆があるそうです。
なるほど、このような症状で認知症とてんかんの違いがみられ
るのですね。記憶があるときやないときがあるなど、「マダラ認知症」
のように感じてしまいますね。普段から観察することが必要ですね。
アルツハイマー型認知症が進行すると、てんかんのけいれん発作が出る場合があります。けいれん発作が起こったら、下記のように対処してください。
1. けいれん発作の継続時間を数える(15程度で収まることが多いが、30以上まで数えても止まらなかったら救急車を呼ぶ)
2. 数えながら、倒れてケガをしないように、ソファーに座らせるなど安全を確保する。食事の後なら、嘔吐物で窒息をしないように、横にした状態で頭を横に向ける。
3. かかりつけ医に相談をする
また、身体を押さえつけてけいれんを止めようとするのは厳禁です。その刺激で発作
がひどくなることがあります
誰でもその場に居合わせ急に痙攣しだしたら焦りますが、発作の
継続時間など冷静に見極め対応する必要がありますね。てんかん
の場合はそのことで命を落とすことはないとのことなので、冷静に
判断して対応したいと思います。